もし、あなたの開業場所が
都心や繁華街などではなく
地元密着型の地域であれば
地域の商店の人と仲良くなりましょう。
例えば
髪を切りに行くのも地元の床屋や美容院
焼き肉を食べに行くのも地元の焼肉屋
雑誌を買うのも地元の本屋で
定期購読を申し込んだり・・・
と言う感じで
地元のお店をフル活用するのです。
「これに何の意味があるの?」
と思うかもしれませんが
地域に根付いた歯科医院を
経営していきたいと少しでも思うのであれば
この方法は意味が大アリです。
と言うのも、
お店をやっている人は
お店に来てくれる人に好感を持ちます。
自分を贔屓にしてくれていると思うと
誰でも嬉しいですよね。
さらに、他にも選択肢がある中で
自分のお店に来てもらえると
それだけ、自分は信頼されているんだ
と思うのです。
人に信頼されたり頼りにされることは
お店をしている人にとっては
とても嬉しいことです。
歯科医も開業すれば、自営業なので
気持ちとしては同じです。
飲食店は横の繋がりが
めちゃくちゃ大事と言うのを
聞いたことがある人は多いと思います。
一見、同業者で同じ地域で
飲食店をしていたらライバルだから
繋がりなんて持たないのではないかと
思われますが、そんなことはありません。
例えば、食事に行った店で
「食事は終えたけど、まだ時間も
早いし、2軒目でも行きたいな」
と思った時に、わざわざ遠くに
移動するのも面倒だし
すぐ近くのお店を探しますよね。
その時に、お店の人に
「2軒目に行くのに、良い店はありますか?」
と聞いたことはないでしょうか?
こう聞くと、店員さんは
「それなら、○軒隣の〇〇と言う
お店が良いですよ〜」
などと、他のお店を教えてくれます。
これぞ、まさに横の繋がりです。
そして、その紹介されたお店は
また他のお客さんにお勧めのお店を聞かれた時に
最初のお店を紹介します。
飲食店の人達は、このような繋がりで
お互いの店を支え合っています。
さすがに、歯科医院でお勧めの
歯科医院を聞かれて
すぐ近くの別の医院を
紹介することはないと思いますが
歯科医院以外の業種の人たちと
繋がることでも、十分なメリットがあります。
それは、お店をやっている人は
地元の人とのつながりや影響力があるからです。
飲食店や、美容院、小売業に至るまで
地域でやっていけていると言うことは
その人たちに、人脈があるからです。
そして、こういった地域密着型が
根付いている地域では
人との繋がりが強いので
信頼している人からの情報は
素直に聞き入れてくれます。
例えば、地元の人が行きつけの
地元の飲食店に行き、そこで店主に
「最近、歯がしみるんだ」
と言った場合、この店主との関係性を
築いておけば、店主は間違いなく
「それなら、僕が良い歯医者を
知っていますよ」
と、医院のことをお勧めしてくれます。
また、ただ「良い医院」と言う
抽象的な内容ではなく
「そこの院長先生は人柄が良くて・・・」
「すごく穏やかな人だから、治療も丁寧・・・」
などと人柄も加え、具体的に
お勧めしてくれるかもしれません。
一見、「そんな情報いる?」
と思うかもしれませんが
患者さんにとって
身近な人が信頼していると言う情報は
かなり大事です。
「この人が、そう言うんだったら大丈夫だろう!」
と思えるからです。
ただ、「新しくて綺麗な医院だから」
と言う情報だけでは不安です。
また、インターネット上の
見ず知らずの人の口コミが
どれだけ高評価であるよりも
身近な人の実際の口コミが
一番信用できて安心できます。
逆の立場を考えると
患者さんに地元商店の人が
来院されると嬉しいですよね。
そして、もし別の患者さんに
「この辺りで、オススメのお店ありますか?」
と尋ねられることがあれば
きっと患者さんとして来てくれている
人のお店を紹介しますよね。
このようにして構築した関係性は
中途半端な宣伝広告に労力をかけるよりも
とても効果があります。
勿論、宣伝のためだけ
と言うわけではありませんが
そう言った人たちと
関係性を築いていくことも
開業医として大切な事です。
これは、地方になればなるほど
大切だと思います。
地方の場合は、地元を重んじます。
したがって、最初は「新参者」と
思われている気がして
なかなか自分から積極的になるのは
気がひけるかもしれませんが
新参者だからこそ、自分から地域の人に
馴染めるようにする必要があるのです。
地元を大事にしている人たちは
最初は難しく感じても
一度、心を開いてくれると
都心での地域性とは全く異なった感覚で
「同じ地域の人」に加えてくれるはずです。
しかし、だからと言って
仲間にしてもらうために
おべっかを使うとか
そういう必要はありません。
せっかく地域密着で
仕事をしているのであれば
自分も地域でお金を使って
より良い関係性で
地域の活性化をしていくことが大切です。
地域の商店の人たちも
どんな職種であれ
地域が好きであれば目的は同じ
「町の活性」です。
同じ目的を持つ仲間として
良い関係を築く。
それが結果
歯科医院を経営していく上でも
良い方向へ向かわせてくれるのです。
昭和の時代よりも人間関係が
社会全般的に希薄化しています。
だからこそ顔と顔を突き合わせて
しっかり話す機会がある人間関係が
すごく重要になってきます。
希薄化している現状が私生活では
楽に感じられることもあるかもしれません。
しかし、その希薄化のために
話をきちんとすることもなく
中断患者さんになってしまう人がいたり
無断キャンセルする人がいたりするのだと思います。
人づき合いが苦手な人もいると思います。
そんな人に、地域の人のお店に
しょっちゅう出向いて
気の利いたおしゃべりをして
馴染むべきだ!とは、私も思いません。
ただ、人づき合いが苦手だから…と
諦めないで下さい。
確かに、おしゃべりが上手くて
社交的な人の方が、すんなり馴染めるかもしれません。
しかし、前にも述べましたが
同じ地域で経営者としてやっていく者同士
地域の活性化を考えて
行動するだけで良いのです。
社交的に喋れなくても
お店をよく利用してくれたら
店主の方は嬉しいです。
無口なお店の人が
定期検診もきちんと通院してくれたら
嬉しいですよね。
おしゃべりは上手だけど
無断キャンセルばかりするお店の人や
中断患者になってしまう人の方が
上っ面だけで、余計に信用できません。
それと同じです。
まずは、自分から地域の患者さんの
お店をどんどん利用してみましょう。
伊勢海 信宏
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