前々回
『ジルコニアなどの自費治療は
高いから説明しづらい』
(http://haisyakaigyo.com/?p=952)
前回
『インプラント治療を受ける
患者さん層とは』
(http://haisyakaigyo.com/?p=954)
の続きです。
今回も、患者さんに自費を勧めづらいと
感じているドクターへ心理のお話です。
自費を勧めづらいと思う理由には
前回までにお話してきたように
「この人は、自費をするお金はなさそうだな」
と先入観によって判断してしまうことが挙げられます。
この先入観のせいで
「どうせコンサルしても
断られるだろうし嫌だな」
と感じてしまうことについて
お伝えしました。
しかし、自費を勧めづらいと感じる
理由は、それだけではありません。
こういった先生もいます。
『自費治療の経験がなく
自信が無いから話づらい。』
たしかに、分かります。
そんなに経験が無いうちは
自信が無いのは当然です。
しっかり経験を積んで
できる様になったら自信が出て来て
しっかり説明できるはずですよね。
それが理想です。
しかし、ここで一つ問題!
自信を持って、自費を勧められるだけの経験。
では、
『どうやって経験を積むのですか?』
自信が無いから
患者さんに説明しづらくて
自費が増えない
経験が増えないから
いつまでも自信を持てない・・・
堂々巡りですね。
この流れの中で、
どうやって自費の経験を積むのでしょうか?
患者さんから自費の希望があった時だけ
するのでしょうか。
自信が無い治療だけど
相手が言って来た時だけは
OKなのでしょうか?
それは違いますよね。
患者さんから言ってきたからと言って
治療を失敗して良いわけでは
決してありません。
でも、経験が少ないから
自信がないのは変わりません。
そもそも、こんな逃げ腰なドクターに
自費治療を頼みたいと患者さんが思うでしょうか?
患者さんは、自分の大事な歯を
高いお金を出して治療するのです。
経験はなかったとしても
しっかりと自信を持って
自費を勧めてくれるドクターと
こちらから、言えばしてくれるけど
自分から、自費を勧める自信はない
と言うドクターがいたら
絶対に前者に治療してもらいたいと思います。
「自信がない」を言い訳にされるよりも
経験はなくとも、「その分全力で頑張る!」
と意気込んでくれている人の方が
信頼できますよね。
経験は大切です。
経験を通して自信がつきます。
しかしながら、経験が無くても
自信を持って話す必要があります。
そうでないと、自費は増えないからです。
自費が増えない
↓
経験が増えない
↓
自信が持てない
の負のスパイラルを抜け出して
自信を持っているように説明する
↓
自費が増える
↓
経験が増える
↓
自信が持てる
の良い流れに変えていきましょう。
経験値が少ないから自信を持てず
勧めづらい気持ちは、よく分かりますよね。
では、歯周病の原因などを
患者さんに説明するのは
どうでしょうか?
若い先生でも
自信をもって患者さんに
お話していますよね。
しかし、歯周病治療だって
いろんな症例があり
どんな症例でも、経験済み!
なんて人はいません。
自費が経験を積まないと
自信を持って話せないなら
虫歯や歯周病の説明も
経験値が少ない若いドクターは
自信を持って話せないのでは?
と思ってしまいます。
でも、これ
実は自信が無いかどうかもありますが
自費を勧めづらいと思う心理には
もう一つ原因があるのです。
それは、経験値だけの問題ではありません。
それ以上に、自費治療のような
高い費用を患者さんから、もらうから
その責任を取るのが心配で
勧めることに億劫に感じてしまっているのです。
「歯周病治療は、こうです!」
と自信を持って患者さんに言っているなら
同じぐらいに
「パラよりゴールドの方が、
カリエスになりにくいです!」
と自信を持って
患者さんにお伝えしてください。
自分が、自信がないからと
患者さんに最善だと思える選択肢を
提供しないのは、問題です。
説明を聞いた上で、患者さんが
自費をするかしないかの判断をして
結果、保険を選ばれたとしても
それは、それで良いと思います。
しかし、もともと自費が良いと言うことを
知らされてもいなかったら…
自費に興味がある
健康にはお金をかける
と言う患者さんだった場合
それは、とても可哀想なことを
してしまっていることになります。
もちろん、自費の知識はあるけれど
実際に、その治療を行なったことがなかったり
経験値が少ないが故に
「不安だ」
「もし、良い補綴を入れられなかったら
どうしよう?」
「クレームが出たら?」
と怖気付いているのなら
その治療が出来ないならば
説明は、自分がして
治療を院長に代われば良いだけです。
院長にコンサルされて
治療を若手にされるとなると
嫌がる患者さんもいるかもしれませんが
若手がコンサルして
院長に治療されることを
嫌がる人は少ないでしょう。
したがって、責任が取れないから・・・
などと言う理由で、怖気付くのは
やめましょう。
患者さんに
自信を持って伝える事だけはして下さい。
自費の話だけでありませんが
経験を積んで自信を持つのは
誰でも自然発生的にできます。
そうではなく、今はまだ
なんの結果がなくても
自信を持つことが大切です。
『私はこうなる!』
と自分を信じる事です。
ちなみにですが
『こうなりたい。』
と言う希望ではなく
『こうなる!』
と断定してくださいね。
有名なスポーツ選手などは
まだ全く無名の時から
『世界一のチームで活躍する』とか
『オリンピックで金メダルを獲る』とか
自分だけは、自分のことを
信じているんです。
そして、自分を信じて断言することで
その大きな夢や目標をも
現実にします。
出来ないと自分で思っているうちは
何でも出来ません。
出来ない自分を信じてしまっているからです。
そうならないために
まず自分自身に自信を持ってくださいね。
大抵の事はフォーカスすれば
出来ますよ!
伊勢海 信宏
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