保険治療で、ある程度の治療を
出来るようになると
少しずつ質の高い治療をしたいと
思うようになる先生が多いと思います。
しかし、いくら自費治療をしたいと
思っていても
患者さんの希望ありきの自費治療。
歯科医である私たちが
いくら「したい」と思っても
需要が急に増えることは
ありませんよね。
しかし、自費治療を希望される
患者さんが少ない事には
原因があります。
「患者さん来院数は、
決して少なくはない。」
「一度きりで来院されなくなってしまう
患者さんが多いわけでもなく
しっかり通院してくれる患者さんが多い。」
このように医院としては
順調にいっている医院。
だけど、
患者さんから信頼があっても
保険治療ばっかり
自費治療を希望される患者さんが
増えなくて悩んでいる先生が多いのも事実です。
ここで、1つ想像してみて下さい。
近所の定食屋で500円のご飯を
食べるのに満足しているお客さんがいます。
ある時、店主に
『今度、彼女を連れて来て
10,000円のコース料理を食べなよ。
美味しいよ。』
と言われて、そのお客さんは
彼女を連れて、そのお店に高い
コース料理を食べに来るでしょうか?
答えは、きっと来ない…でしょう。
普段の500円の料理に
満足しているから
そのお店でなら
高い10,000円の料理も食べるか
と言うと、それはまた別物だと思います。
では何故、普段通っていて
美味しいと分かっているお店なのに
10,000円 の料理は食べに
行かないのでしょう。
やはり500円で食べられる
定食屋さん。
いかにも定食屋さんと言った
雰囲気のお店で、10,000円払う
ほどの高級感がないのかな?
などと、店構えなどの高級感の違い
じゃないかと思う方も
多いのではないでしょうか。
では、次にこれを歯科に
置き換えてみましょう。
保険治療では、評判もそこそこに
患者さんも多く来院しているクリニック。
しかし、自費治療の売り上げは
思うように上がりません。
定食屋さんと同じように
高級感?が必要なのでしょうか?
たしかに、クリニックの雰囲気も
1つの影響としてはありますが
根本的はドクターの要素が
一番影響します。
と言うと、どう言うこと!?
ドクターの外見?
何が問題で自費が少なくなって
しまうのかと焦ってしまいます。
ドクターの要素と言われても
なかなか自分でどんな要素なのかは
分からないものです。
そこで私は、上記のような悩みを
持った先生方にお教えする機会を設けました。
その時、実際に私がお教えした
お話です。
私は以前、臨床経験6~8年位の
先生方3人に、自費治療を増加させる
指導をしたことがありました。
その先生方は
3人とも患者さんからの信頼があり
治療も上手いのですが
自費治療を希望される患者さんが
少ない事に悩んでおられました。
勉強熱心で、根治や審美の
セミナーなどに行って
スキルを身につけているのですが
せっかくのその技術の自費治療を
希望される患者さんが
いないとのことでした。
そこで私は、月2回・1回2時間
先生方に、自費治療率を上げる
スキルを、お教えする事にしました。
教え始めた当初は、3人とも
ご自身の医院で平均毎月50万円程度の
自費治療でしたが
4ヶ月教えた後は、なんと3人とも
自費治療が150~200万ぐらいになり
100万円も増えました。
ここまで読んで、
たかだか4か月で!?
と驚かれた方もいると思います。
「やっぱり、内装を変えたりして、
雰囲気を変えたんじゃないの?」
「思いきり路線変更して、
狙いの患者さん層を定めて、
今までの保険ばかり希望される
患者さんを切り捨てたりしたのでは・・・」
などなど、いろいろ考えますよね。
しかし
ここに1つ重要な事実があります。
それは、
クリニックの雰囲気も環境も
変えていないと言う事です。
たった4ヶ月間、教えただけで
今まで保険治療を希望してこられた
患者さん達から
自費治療を希望する人が
数多く出てきたのです。
これは院内内装や雰囲気ではなく
ドクターの影響によるところが
ほとんどなのです。
実際、都心などではなく田舎で
1000万位自費治療をしている
先生もいます。
もちろん保険治療でも、
十分治療できることは確かです。
保険がダメなんてことは
絶対ありません。
しかし、保険治療だけでは審美性に
欠ける点があったり
今後の歯を保存していくことに関して
最善策を行えないことがあることも
事実です。
そのため、 せっかく学会などで、
そのような治療を学んでいるのなら
保険治療にプラスして
自費治療なども併せてしていけると
治療の幅がグンと広がると思います。
自費治療は、どうしても高額に
なってしまうので
なかなか患者さんに勧めづらい
ということもあるかと思います。
しかし、利益至上主義ではなく
患者さんの事を第一に考えて
最善の方法が自費治療であるのならば・・・
患者さんにそれを上手く伝える事が
出来れば、患者さんにとっても
そして医院にとっても
一番いい治療になります。
自費治療をしていきたい先生は
こちらの押し売りで嫌々…
ではなく、
患者さんに自らの希望で
自費治療をしたいと言ってもらえる事は
理想の形だと思います。
その為にも
自費治療を多くしている先生から
自費治療の伝え方を学ぶことも
とても重要な事だと思います。
伊勢海 信宏
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