前回の
『院内ミーティングで、
みんなが消極的で発言しない時にどうするか?その①』
(http://haisyakaigyo.com/?p=1180)
の続きです。
前回は、院内ミーティングでは
どうしたらスタッフも積極的に
ミーティングに参加してくれるのか?
についてお話ししました。
おさらいになりますが
そのためには、初めにミーティングの議題
院長が行おうと思っている取り組みや目標について
その意味を伝える必要があります。
そして、今回は2つ目のポイントです。
①の「説明をする」と言うのは
ミーティング当日よりも前の下準備の段階です。
ミーティングでスタッフにも
積極的に意見、発言してもらうために行う準備段階でした。
そして、前段階として
もう1ステップあります。
それはミーティング当日までに
その説明した議題内容の院内改善したい事で
現状の問題点や改善案などを
スタッフに事前に書いてきてもらうことです。
前回は例として
「自費率を上げるために
自費のカウンスを強化する取り組みを行う」
と言うものにしました。
今回もこの例で進めると
スタッフは、院長の説明を聞いて
自費率を上げるための取り組みの
正当性を理解してくれたはずです。
しかし、これを聞いても
「じゃあ、実践しましょう」
と素直に頷けない意見もたくさんあると思います。
例えば、
「現状、保険治療で予約がいっぱいで
常に忙しく回している状態なので
そこにカウンセリングの時間を
入れる隙間がない」
「忙しい時、先生ピリピリしてて
チェックお願いするだけでも
声を掛けづらいのに
カウンスなんて出来るのかな?」
「口頭で説明するだけでは
患者さんには、わかりづらいだろうし
簡単なパンフレットがあった方がいいんじゃないかな」
などなど、スタッフ目線の意見も
たくさんあるはずです。
それを、ミーティングまでに
各々、考えて書いてきてもらうようにしましょう。
スタッフにとっては
宿題といった感じです。
今までに、このようにスタッフに
ミーティングのための宿題を課したことがなければ
最初はスタッフが
難色を示すかもしれません。
しかし、それも次行うミーティングを
意味のあるものにするためだと
きちんと説明して伝えましょう。
ミーティングを行う日程だけを伝えて
どういった内容のミーティングかを
当日に伝えるという院長もいますが
このミーティングの仕方は
おすすめ出来ません。
それは、ミーティングに参加する
スタッフが事前準備が出来ないからです。
何も考えずに、院内ミーティングに
参加すると、どうしても消極的になります。
これは、スタッフが悪いのではなく
そのミーティングの方法が良くないので
仕方ないことだと思います。
スタッフに積極的な意思を持って
ミーティングに参加してほしいと思うのであれば
事前にきちんと次のミーティングの
内容や議題を告知しておきましょう。
そして、それに関して
各自に考えておいてほしいこと
気持ちや思っている事を
書いてきてもらいましょう。
「そんな事を言ったら
スタッフに面倒臭いと思われるかな?」
なんて、スタッフに対して
変な気を遣ったり
ビビってしまう院長が
たまにいますが、それは間違いです。
院内ミーティングに参加するのに
事前準備をさせられていないが為に
積極的に参加もできず
院長の独断と漫談で
ミーティングが終了してしまうことの方が
スタッフにとっては
無駄な時間であり、ただの面倒臭い
時間になってしまいます。
ミーティングと言うからには
きちんと、参加している人全員が
意見を言い合い、本当の意味で参加
出来ている必要があります。
そして、それでこそスタッフは
自分の意見も言えたし
反映もされているから
「ミーティングでの決定事項を実行しよう!」
と思えるのです。
1つ注意する点としては
ミーティング当日までに
その議題についてのスタッフ自身の
考えを書いてきてもらったものに対して
優劣の判断をしないことです。
せっかく、自分なりの考えをまとめたり
勤務時間外に考えたのに
それに関して、
院長が否定的な態度をしてしまうと
やる気が失せてしまいます。
そして、それを見ている周りの
他のスタッフも同じく
やる気を失ってしまいます。
自分も、何か意見しようと思っても
否定されるんじゃないかと思うと
なかなか発言できなくなってしまいます。
それに、その考えは院長的には
納得のいく内容でなかったものであったとしても
スタッフが真面目に考えたものであることは間違いないからです。
自分だって、一生懸命に考えたこと
を否定されたりしたら
やる気を失いますよね。
ここで大切なのは、その内容が優れている
優れていないと言う事ではありません。
この事前準備の意味は
スタッフに、主体的にミーティングに
参加するクセを付ける為です。
どんな内容でも良いのです。
例え、ばかばかしい案だと思っても
その意見を聞くことを
無駄だと思ってはいけません。
ばかばかしいと感じてしまった案も
スタッフが積極的に参加していくことで
クオリティーが上がってきます。
大切なのは主体性を持って
参加させる仕組みを作る事です。
どんな内容でも
一カ所ぐらい褒める所あるので
そこを褒めてください。
褒めるところなんて
見つけられない!!
と言うのであれば
それはスタッフの問題ではなく
褒めるところを見つけられない
院長自身の問題です。
みんなをまとめる
みんなのトップに立つ人ならば
スタッフのやる気を上手に引き出す
能力も必要不可欠です。
院内ミーティングでスタッフみんなが
消極的で発言しなくて困る
うちのスタッフはやる気がない
と嘆く前に、スタッフが発言できる
状態を作り上げることが
院長の力量であり、仕事です。
スタッフのやる気を生かすも殺すも
院長次第なのです。
それを続けた先には
本当に主体的に院内改善が
出来るスタッフになってきます。
理想は入社時から、
やる気もあり
努力も出来て
主体性がある人が理想ですが
そんな人はほぼいません。
私たちが出来る事は
人を育てる事です。
それには目をかけ、手をかけて
時間をかけて育てていきましょう。
次回も続きを書きますね。
伊勢海 信宏
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