「投資や資産の考え方」の基礎編その①
に引き続き、資産についてお伝えします。
（http://haisyakaigyo.com/?p=6979）
前回、資産を日本円だけで保有して
安心している人は
日本円だけに投資をしているのと
同じであると言うお話をしました。
日本でずっと暮らしていると
日本円だけに投資をしていることに
違和感を感じることが極端に少なくなります。
しかし、海外の方からすると
日本円と言う一つの通貨だけに
投資をすることは危険を孕んでいると思われます。
なぜなら、通貨の価値は
上がることもあれば
当然下がることもあります。
例えば、日本円の価値が
1/2に下がってしまった場合。
日本のスーパーで買う物ばかりであれば
買い物をしても支障は出ません。
しかし、海外からの輸入品を買う時には
かなり高価になっていて困惑することになるでしょう。
勿論、通貨の価値は上がることも
下がることもあるので
日本円だけを持っている事が
得になる時期もあるかもしれません。
しかし、今後どうなるのかは分かりません。
円の価値は時代によって変わるものなので
円高になっている時は
日本円を保有しているのが良いですし
円安の時は日本円ではなく
海外の資産などに変えている方が良いでしょう。
この先、円安になるのか
円高になるのか
先の事が確実に分かることはありません。
それは、誰にも出来ません。
でも、自分がどのように考えるかは
自分で決める事が出来ます。
これを考えても、１つのものだけに
投資をすることはリスクがあることを
知っておいてください。
ここまでが前回お伝えしたことの
おさらいです。
そして、今回はその次のお話です。
例えば、お金が１００万円貯まり
これから、どんどん何か他のものに
変えて投資していこうと言う時に
考えるべきことがあります。
それは、
今、投資しようとしているお金はいつ使うのか？
と言うことです。
例えば、２〜３年後に
開業予定で出費の予定があるならば
そのタイミングでの投資は
考えた方が良いと思います。
なぜなら、投資と言うのは
短期であればある程
読み難いものだからです。
極端な事で言えば
1秒後が円安になるのか？
円高になるのか？
それは誰にも読めないでしょう。
ただ、長期的に見たら
こういう方向に行くだろう
と言う確率論が読み易くなります。
だから、お金を使うタイミングが
明確に決まっていて
それが投資を始める時期から
近ければ近い程、損をする可能性も上がります。
例えば、金に投資をしている
または米ドルに投資をしているとします。
そして、開業にあたり
お金が必要なので投資を崩すことになりました。
この時に、金や米ドルを日本円に
戻す必要がありますが
その時に一時的に物凄く
金の価格が下がっている
米ドルが安くなっている時だったら
損をしてしまう可能性があります。
ひと昔前までは、投資と言うと
・お金を持っている一部の人がするもの
・ギャンブル性の高いもの
と言うイメージが大きく
ハードルが高いものでした。
しかし、最近では投資も
様々な種類が出てきて
若い人でも主婦の人でも
誰でも始め易いものになりました。
そこで、若い人向けにも
インターネットの情報などで
「投資をした方が良い」
「いますぐ投資を始めましょう」
と投資を勧められています。
ただ、その情報通りに
すぐに投資を始めてしまわず
まずは今、投資しようとしている
資金は、いつ日本円に戻すのか？
と言うことを
しっかりと考えた方が良いでしょう。
その投資が老後資金のための
貯蓄的な物であれば
すぐに始めるのも良いかもしれません。
しかし、近いうちに開業などの
大きな出費が控えているならば
投資をすぐに始めるのが最善か
今一度よく考える必要があります。
今後も日本で生活をしていくならば
最終的には、外貨を必ず日本円に
戻さなければなりません。
戻すタイミングが選べるなら
価値が上昇傾向になるまで待てば良いですが
タイミングが決まっていて選べない場合は
リスクを伴います。
日本円の価値が下がってしまっている
可能性があるからです。
投資をしても1〜5年後には
日本円に戻す必要がある事がわかっていれば
今、それを金や米ドルに換えること自体が
リスクになるかもしれません。
リスクを伴う投資は怖いですよね。
だからこそ、投資はすぐに始めた方が
良いと無責任にお勧めはできません。
もし、これから投資をしてみようと
思われる方がいるならば
投資を始める目安があります。
①もし、働けなくなるなどの
予期せぬことがあっても
しばらくは生活ができるだけの貯金がある。
②子供の進学などでまとまったお金が
必要になった時などに、貯金から
その費用を出しても問題ない。
③その上で、まだ貯金があって
そのお金を５年、１０年と使う予定もない
この３つの条件が揃っているならば
貯金の一部を投資に回しても良いと思います。
したがって、投資をするならば
お金をいつ日本円に戻すのか
をしっかり考えた上で
それが長期的に戻す必要がなく
更に、日本円の貯金もある程度あり
まだ余裕があるならば
それを長期的な観点で投資をする
資産配分をしていくことが
非常に重要だと思います。
伊勢海 信宏
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