今回から歯科医師とお金に関して
お伝えしていきます。
「お金について聞きたことはたくさんある。
でも、直接、人には聞きにくい。」
という方は多いはずです。
聞きにくいけど知りたい事を
少しでも知ってもらうため
記事をわけて書いていきますね。
さて、早速ですが…
人と「お金の話」は、あまりしませんよね?
人前でお金の話をすることは良くないこと
お金のことを聞いてくる人は失礼な人
とイメージを持つ人は多いはずです。
日本は、歴史的に見ても
お金の話がタブーとされてきました。
そのため、日本人はお金の話をしませんし
人に聞きません。
では、「お金」に関心がないのか?
と言うと、決してそんなことはありません。
他人に話さなくても
自分の人生にお金は必ず必要になるもので
考えないわけにはいきません。
お金に無関心だと思っている人でも
お金と無縁では生きていません。
自分の子供の頃を思い返してみても
「あれが食べたい」
「お友達が持っている、あのおもちゃが欲しい」
「みんなが持っているから自分も欲しい」
と、欲しいものや食べたいもの
したいことが、たくさんありました。
これは、私だけでなく
誰もが小さい頃から持つ欲求です。
また、「周りが持っているから」と
他人と比較し、欲求を持つことや
欲求が満たされることを
ほとんどの人が小さな頃から
無意識に経験しています。
人と比較する度合いは
個人差がありますが
全くしないと言う人は
とても少ないでしょう。
小さな子でも持つ
「食べたい」「欲しい」欲求を
満たすためにもお金が必要です。
さらに、成長していくと
「良い環境で学びたい」
「今よりも良いところで暮らしたい」
と欲求の種類も増えてきます。
そして、そのためにも当然、お金が必要になります。
お金だけで人生のすべてが
決まりはしません。
しかし、自分の人生をより良くしたい
と思ったときに、お金が必要になります。
お金がまったく掛からずに
すべての幸せを手にするのは
なかなか難しいでしょう。
「自分や家族の人生を良くしていきたい」
と考えるなら、お金と向き合わなければなりません。
理想的なことを考えるのは楽しいですし
夢は膨らみます。
しかし、現実的である「お金」のことに
向き合わないまま話を進めてしまうと
後から必ず上手くいかない
現実に直面することになります。
「こんなはずじゃなかった…」と
ならないためにも、お金について
しっかりと学び考えましょう。
お金について考えることは
卑しいことでも、恥ずかしいことでも
強欲なわけでもありません。
自分や家族の生活をより良くするために
絶対に必要なことです。
では、歯科医師として
お金について学ぶなら
まずは、人生でお金を大きく使う
タイミングと金額を知っておくことが
大切です。
これを読まれている先生が
20代で歯科医師になったばかりなら
この先、どんなタイミングでどれ程の
お金を使うのか想像することは難しいと思います。
したがって、今回は人生の中で
・どんなタイミングで
・どれくらい
お金を使うのか、大きく分けて
4つのタイミングをお伝えします。
- ①家を買うとき
・家を買うとき
・およそ5千万円〜1億円
就職して、収入を得るようになると
家を買うタイミングがやってきます。
これは人によって違い、家は買わず
ずっと賃貸物件に住む選択肢もありますよね。
とは言え、私の周りの友人達を見ていても
ほとんどの人が家を購入しています。
家の購入は、どの地域で買うのかによっても
価格が大きく違います。
私は日本大学を卒業しているので
私の同級生には
一都三県(東京・千葉・神奈川・埼玉)で
開業していて、家を購入している人も多いです。
時代によって、価格も変化するので
あくまで私の世代の話ですが
同級生たちが一都三県で
家を購入する相場はどれくらいなのか?
調べてみると……
安い人でも5千万円。
高い人なら1億円以上。
当然、もっと高い人もいますが
あまりにも高い人は除いて平均的に見ると
5千万円〜1億円程度はかかっています。
- ②教育費
・子供一人あたり最低1千万円
・私学や医学部などなら一人当たり5千万円以上
教育費は子供にかかる費用なので
子供がいない方には必要ありません。
教育費は一般的に子供一人あたり
約1千万円と言われています。
しかし、これは幼稚園〜大学まで
すべて国公立に通った場合です。
もし、塾や私学に行くと
さらに費用はかかり2千万円ほど
かかることもあります。
医学部や歯学部などに行くのであれば、
さらに教育費は跳ね上がります。
中学〜大学(医学部など)まで
私学に行き塾や習い事もするならば
5000万円でも足りないでしょう。
一人あたりの金額なので
子供が2人いれば2倍です。
子供が2人とも医学部などに行くならば
5000万円〜✖️2人=1億円〜が教育費として
必要です。
- ③老後資金
・仕事を辞めてから死ぬまで
・2000万円では足りない。5000万円上の場合も
私たちは年金を支払ってはいますが
老後は年金で受給できる金額だけでは
生活できません。
これは「老後2000万円問題」と言われるもので
老後生活をしていくには年金受給額以外に
2000万円が必要と言われています。
そのため、老後までに2000万円は
貯金しなければなりません。
しかし、私は2000万円では足りないと
思います。
なぜなら、この不足額2000万円は
あくまでモデルケースです。
モデルケースは
・夫65歳以上・妻60歳以上の無職夫婦
・年金収入が約20万9000円
・月の支出額が26万4000円
毎月の不足分5万5000円で
夫が95歳になる30年間で
総額2000万円です。
では、老後までの生活費が
月35万円で生活している夫婦ならば
不足額は30年間で5076万円です。
2000万円の貯金では、とても足りませんよね。
生活レベルをモデルケースと
同程度にできるならば
老後までに2000万円貯金をすれば良いかもしれません。
老後まで、生活レベルが平均よりも
高かった人が、突然平均レベルに合わせて
生活をしていけるのか?
私は、かなり難しいと思います。
実際に、知人たちを見ていても
モデルケースのような生活レベルでは
ありません。
そして、その生活を老後変えていけるか?
と考えると、かなり無理があると感じます。
どの生活レベルにするかによって
老後にかかる資金は増減します。
しかし、巷で言われている2000万円では
厳しいでしょう。
老後必要資金は、現状の生活レベルを
考慮して、試算してみてください。
以上、3つが人生で大きくかかるお金です。
- 家を購入するお金はずっと賃貸の生活を
選べばローンは関係ありません。
その代わりに、家賃を支払わなければなりません。
- 教育費は子供がいなければかかりません。
しかし、③の老後資金は、独身でも
子供がいなくても関係ありません。
全員が必要になるお金です。
お金のかけ方は人それぞれです。
家を3000万円で建てる人もいれば
子供が小学生から私学に行く家庭もあります。
その場合は、年間プラス100万円ほどは
かかります。
さらに、これは歯科医師に限りますが
開業をするなら
- ④開業資金
・現在は運転資金含め、およそ7000万円
開業をしないのであれば
関係ありません。
このように、歯科医師のお金が
大きく必要になるタイミングは4つです。
そして、金額もとても大きいです。
これをお金と向き合わずに
「なんとかなるか!」と考え
生きていくのは、とても危険ですよね。
家を購入したはいいけど
ローンを返済できなくなって
売却しなくてはいけなくなる可能性も
子供がせっかく入学できた学校が
学費が高すぎて払えず、
国公立に編入させなくてはならない可能性も
老後に、これまでと全然違う生活を
強いられてしまう可能性も
開業したけど、資金繰りが上手くいかず
手放さないといけなくなる可能性も……
どれも、お金のことを学び
考えて向き合わないと起こり得ることです。
そうなってしまわないためにも
・どのタイミングで
・どれだけ
お金が必要になるのか?
試算しましょう。
それに合わせて、どうお金を貯めていくのか
どう稼いでいくのかを考えます。
歯科医師とお金の1回目は
これから、どんな大きなお金が
必要になるかを把握してもらえたらと
思います。
歯科医師とお金について
続きは次回お伝えします。
伊勢海 信宏
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