インプラント治療費などの値引きと利益について

前回

『オールセラミックやジルコニア

 などの値引きや値下げ対応

 どうしますか。』

http://haisyakaigyo.com/?p=807

 

で、自費治療の値引きの交渉をされた時

のお話をしました。

 

 

今日はお金の面から見た

値引きについて

検証しようと思います。

 

 

 

例えば

 

あなたがゴールド冠を

10万円で治療していたと

しましょう。

 

 

そこに患者さんが

 

『先生、10万円は私には金額的に

 厳しくて・・・

 

 少しだけ値引きして

 もらえませんか?』

 

と言われて

 

3万円値引いて、7万円で治療をした

としましょう。

 

 

 

 

値引きは本来10万円の30%の

3万円です。

 

ここで考えて欲しいのが

利益についてです。

 

 

 

技工料や材料費で

3万円かかっているとします。

 

 

人件費や時間分の家賃、光熱費等々で

1万円とします。

 

 

ですのでコストは4万円となります。

 

 

 

10万円で治療した時は

 

利益は6万円です。

 

 

 

では値引きをした後は

どうでしょうか?

 

7万−4万=3万円です。

 

 

当然のことですが

売値を30%下げた事で

 

利益は半額になってしまいます。

 

 

 

もちろん、4万円と言うコストは

例えなので、実際にかかるコストは

医院によって変わってくるでしょう。

 

 

なので

利益が半分というのは

コストがどの程度かで違ってきますが

 

利益は売値以上の削減になると

言うのは知っておいてください。

 

 

なぜこんな例えを出してお話したかと

言うと、値引きについての

お話をしたいからなのではなく

 

今回お伝えしたいのは

自費の治療費を改定する際の為に

 

しっかり知っておいて欲しいから

です。

 

 

知っての通り、

自費治療の価格設定は自由です。

 

 

それ故、同じ治療でも医院によって

価格設定が異なります。

 

 

実際には、自費の補綴物で同じレベル

のものを提供するのであれば

 

コスト面を考慮しても

だいたいは似たような価格帯に

なります。

 

 

 

しかし、前回の記事でもお伝え

しましたが自費治療の価格は

実に様々です。

 

 

インプラント1本40万円の医院も

あれば10万円の医院もあります。

 

 

これは、使用しているインプラント体

のメーカーや種類の違いや

 

上部冠の補綴の種類、

作製依頼する技工所の技術の違い

などの影響が大いにあるので

それが価格差に表れます。

 

 

「焼肉」は、よく食べ放題2,980円

のお店がありますが

それと一人分のコース2万円の焼肉が

同じ内容だと思う人はいません。

 

 

同じ「焼肉」ではあるけれど

前者は質より量のお肉で

 

後者は、国産のA5ランククラスの

お肉を使用している感じですよね。

 

 

なので

ここで同じ焼肉だからと言って

この2つを比較する人は

いません。

 

 

自費治療の大きな価格差も

これと同じです。

 

 

  • ・・と言う事実は、歯科従事者で
  • あれば分かる事ですが

患者さんには、それは分かりません。

 

 

 

なので、どうしても安いところに

惹かれます。

 

 

もちろん、それを非難するわけでは

ありません。

 

 

 

食べ物、洋服などであれば

価格と品質が比例することは知って

いても、医療となると

そうとは分からないのも理解できる

からです。

 

 

インプラント

オールセラミック

ゴールド冠 etc

同じ名前の自費治療ならば

まさかそれを作る技工所によって

クオリティが違うなんて

考えもしません。

 

そのため、患者さんには

 

「他の医院はゴールド冠の治療を

 5万円でやっている。

 ここは高い。」

 

「他はもっと安いところがあるから

 値引きして、もう少し安く

 できるんじゃないか?」

 

「そんなに高いんだったら

 安く治療してくれる他に行く」

 

などと言われることもあるかと

思います。

 

 

これに関しては、前回お伝えした通り

値引きしないでも通ってくれる

患者さんが増える様なクリニックに

することが大事です。

 

 

とは言え、

 

開業時に設定した自費の価格を

変えずに経営して行くのは

難しい場合もあると思います。

 

 

また、歯科技術の進化から

新しい素材のものや器械が出てきた

ことによって、安く治療できるよう

になるものも、でてきます。

 

その時には、自費の価格を見直して

再設定する必要があります。

 

 

 

または、自費治療の金額を最初は

強気に少し高めに設定していたけど

開業し実際に経営して行く中で

地域性や患者層を考え

少し改定する方が良い場合も

ありますよね。

 

これは、患者さん個人に値引き交渉

されたから、値下げをするのとは

全く違います。

 

値引き交渉をしてきた患者さんだけ

に、安く提供するのではなく

医院として、価格設定を変更するの

です。

 

 

 

ただ、だからと言って

頻繁に価格を改定するのは

患者さんからの印象もよくありません

ので、あくまで、しっかり検討した上

で価格を変更するようにして下さい。

 

 

 

例えば

 

 

 

自費の金額が高いから

自費治療が少ないのかと思って

 

自費金額を30%値下げしたら

 

利益は半額になるので

 

今までよりも自費治療の件数を倍の数

に増やして、ようやく利益が

トントンです。

 

 

 

倍にするとなると

治療時間がさらに取られるので

 

時間での利益を考えたら

倍では納まらず

 

自費件数を2.5~3倍してやっと

利益が値下げ前と同じぐらいかも

しれません。

 

 

 

10万円の自費治療を30%下げて

7万円にしたことにより

 

「10万円は高くて無理だけど

 7万円なら!」

 

と思って自費治療を受ける患者さんが

2.5〜3倍に増えるならば

利益は変わりません。

 

 

しかし、果たして7万円に

下げることで本当に2.5〜3倍

もしくはそれ以上の自費件数の増加

が見込めるでしょうか?

 

 

そして、もし実際にそれだけ件数が

増えたとして、同じクオリティの

治療を2.5〜3倍の患者さんに

することが可能でしょうか?

 

 

もし、ものすごく暇な状態で

アポもガラガラ・・・

 

な状態の中で、自費治療が

それだけ増えた場合。

 

単純にアポも少し埋まり

治療も同じクオリティで

出来ますよね。

 

 

しかし、もし現状が

自費治療ではなくとも保険治療で

アポインがギュウギュウに

埋まっている場合は

どうでしょうか?

 

 

 

その、忙しい中で自費治療を

同じクオリティでするのは

なかなか過酷ですよね。

 

 

繰り返しになりますが

 

自費治療の価格改定は

必要な場合もあります。

 

 

ですが、適当に

「これくらい下げよう」

という感じで

価格改定することはお勧めしません。

 

 

 

それをすることによって

一見、自費治療の件数は増えて

自費売上が上がった気になりますが

コストなどを考えると

実際には利益が減ってしまうことも

あります。

 

 

 

値段を下げることは簡単ですが

価格改定で値上げすることは

患者さんからすると

かなり印象が悪いでしょう。

 

 

 

 

 

 

ですので金額改定する際は

 

しっかり考えて行ってくださいね。

 

伊勢海 信宏

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