前回、
『自費治療が高いから
補綴説明が苦手で嫌・・・。』
(http://haisyakaigyo.com/?p=824)
で、自費治療費が高くて患者さんに
勧めにくく思ってしまう人
(ドクター)の心理をお伝え
しました。
今回はそう言った方でも
精神的なプレッシャーを感じずに話を
する方法をお伝えします。
おさらいになりますが
患者さんに自費の説明をするとき
医院のお金儲けのことばかりを
考えているわけでは
ありません。
患者さんの口腔内の状態を考えて
良いと思うものであるから
自費をお勧めしています。
しかし、その気持ちも虚しく
患者さんには届きません。
自費を勧めたけど、断られる
ただ、高額な治療を勧められたと
思われ、患者さんの態度が
変わってしまったり、
来院されなくなったり・・・
そうなると
こちらも凹みますよね。
そして、同じような状況になることに
恐怖を感じるようになります。
断られる=自己を否定された
と感じるのは人間の本能なので
仕方ありません。
もちろん、断られることに凹んだり
恐怖を感じない人もいます。
それは、その人がそういう考え方
捉え方へ転換する術を知っている
からです。
そして、それは経験値の多さも
あるでしょう。
ドクターになって20年経った人と
ドクター1年目では
患者さんに自費の説明をする回数が
全く違いますよね。
20年目のドクターも最初は
患者さんに断られることに凹み、
恐怖を感じていたとしても
それが経験を重ねるごとに
対処法も身につけ
恐怖を感じずに
自費治療の説明をするように
なります。
とは言え、
もちろん何十年経っても
自費治療の説明をして断られること
に恐怖心を持っている先生も
いらっしゃいますが。
では、どうすれば自費治療の説明
補綴説明を、プレッシャーなく
することが出来るか?ですが
断られる恐怖があるようであれば
こう言ってください。
『次回は被せ物をするための
型取りをするのですが
虫歯になりにくい被せ物や
白い被せ物もありますが
もしご希望があれば
一度お話しますが、
どうなさいますか?』
これは言えますよね。
この会話なら、患者さんに
まだ何も勧めていないですし
相手に話を聞くかどうかを尋ねている
だけです。
自費治療の要は、
患者さんからすると高額な治療費
です。
しかし、このように言えば、
患者さんが思わず身構えてしまうよう
な自費治療の金額は出てきません。
それに、選択権は患者さん自身に
あります。
自費治療なんて出来ないと
思っている患者さんなら
説明を聞く前に「結構です」と断る
ことが出来ますよね。
患者さんに自費治療をするか否か
を聞くのではなく
自費治療、補綴説明を聞くかどうか
を尋ねるだけなので
ドクター側の気持ちの負担も
患者さんの負担も
グッと下がります。
この質問ぐらいは誰でも
出来ると思いますが
もし、これも無理な人は
受付で補綴の種類の紙を渡して
ください。
話を戻しますが
これは相手(患者さん)に話を聞くか
どうかを尋ねているのです。
そこで相手が聞きたいと言ったら
『分かりました。
では種類が○個あるんですが
ご説明するのでお好きなのを
選んでください。』
と言って説明して下さい。
相手が結構です。と言ったら
『分かりました。
では次回までこれこれに
気を付けてください。』
と言って、すぐに違う話を振って
下さい。
すぐに話を違うものに振れば
患者さんも
「自費をゴリ推ししてるわけじゃない
んだな」
と感じてくれます。
決して、
「あっ、自費の話はいいんですね?」
とか、
「保険よりも・・・」
みたいな事は言わないで下さいね。
そもそも、自費の話をするのが苦手な先生
に対するお話なので、そんなことを言う
人はいないと思いますが
もし、苦手と感じてない人でも
こんな風に言うと患者さんの方が
身構えてしまったり、選択権がある
はずなのに、それを奪ってしまうことに
なるので、言わないようにしましょう。
さて、話は戻って
さらっと次回の補綴の種類の説明を
聞くか否かを患者さんに選択してもら
えば、自費の説明を受けてから
断ったという気まずさを
感じることもありません。
自分のストレス、プレッシャーも
そうですが
患者さんによっては、断ったことに
申し訳なさや気まずさを感じている
人も多くいます。
患者さんに気を遣わせないことは
結果、自分も断られたことに対して
恐怖心やストレスを感じなくて
良いことになります。
ですので、
もし精神的ブレーキがある方は
精神的に負担がかからない
この話からトライしてみては
どうでしょうか?
ただ、これは普通に話すよりも
自費率は下がる事だけは
覚えておいてください。
患者さんに自費の話を聞くか否かを
選択してもらうと
歯科=自費=高い
と感じている、多くの人にとっては
それが、実際、どんなものなのか
そしてどれ位の価格なのかを知る前に
拒否してしまうからです。
本当は、患者さんの手が出る範囲の
補綴であった場合、自費の説明を
聞いてくれていたら
自費の補綴を入れることになった
患者さんもいることでしょう。
ですので、
そのうち慣れて、自費治療の説明を
プレッシャーなく出来る術を身につけ
たら、患者さんにしっかりお伝え
できる様にしてくださいね。
伊勢海 信宏
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