歯科経営のコスト高や値上げ その②

前回、

『歯科経営のコスト高や値上げ その①』

http://haisyakaigyo.com/?p=8234

の中で、円安の影響により様々なもののコストが

上がっているとお伝えしました。

 

 

そのため、確実に消費するグローブや

その他材料は今後値上がりをする前に

多めに購入しストックしておくことをお勧めしましたよね。

 

 

 

 

そして、今回は一般的な材料以外で

歯科医院が影響を受ける値上げについて

私が調べた範囲でお伝えします。

 

 

 

グローブやセメント等の日々消耗するものや

ミラーなどの器具は、商品カタログやネット通販でも

 

「○月から値上がりします」などと

記載されているのを目にすることが多いでしょう。

 

 

 

しかし、実際には普段目にしないものでも

値上がりはしています。

 

 

例えば……

・新規開業時の内装費/建築費

・内装のリフォーム費

 

 

これらに関して、歯科医院の内装やリフォームに

数多く携わっている知り合いの建築業の方に

質問をしました。

 

 

 

質問の内容としては、以下の通りです。

 

・円安、戦争、ウッドショックなどにより

 1年前と比べて現在は建築費や内装、

 リフォーム費はどれくらい上がっているのか?

 建築・内装業界全体では、どのような感じなのか?

 

 

 

それに対する答えは

 

・材料は壁紙・電線・樹脂・金属など軒並み2割程度

 値上がりしているものが多い

 

・木質系材質は、ものによっては2倍近く

 値上がりしているものもある

 

 

・内装の総額で見ると、1〜1.5割増程度

 

 

・テナントではなく、木材を多用する戸建て新築の

 歯科医院の場合は、2割以上の割増のこともある

 

 

 

これらの回答を見ると、新築で建てる場合や

テナントで内装をつくる・リフォームするなど

どの場合においても材料費のことを考えて

タイミングをみる必要があるのかな?

と感じました。

 

 

 

とは言え、円安が今後どのようになってゆくのか?

 

 

その影響で、材料費はいつまで値上がりするのか?

 

 

逆に、いつになれば値段は下がってゆくのか?

 

 

これは、誰にもわかりません。

 

 

 

その為、明確なタイミングを決める事は難しいでしょう。

 

 

何年も先までどんどん値上がりをし続けていく

可能性も大いにあります。

 

 

 

そんな中、すぐにでも開業を考えているのに

材料費が1年前より1〜1.5割増だからと

開業を先延ばしにしていくのが良いのか?

 

 

いつが良いタイミングなのかは人によって違います。

 

 

しかし、今は世の中が、このような状態である事は

知った上で、自分の人生設計と合わせて

自分に合うタイミングをしっかり考える必要があるでしょう。

 

 

 

他にも、大型器材が値上がりしています。

 

 

例えば、ユニットはおよそ5%の値上げ。

高いものであれば8%程値上げしているものもあります。

 

 

しかし、まだ値上げをしていない会社もあり、

現時点ではモリタさんが該当します。

 

(記事執筆時点での情報であり、
 最新情報は直接メーカー等に問合せてください。)

 

 

 

また、円安など以外にも「半導体不足」で

納期と価格に影響が出ているものも。

 

 

 

半導体と言えば、スマートフォンや車にも

使用されていて、これらに関するニュースは

目にした事があるかもしれません。

 

 

 

しかし、これら以外にも半導体を使用しているものは

たくさんあります。

 

 

その中の1つが、医療機器メーカー。

 

 

そして、ここでも大きな影響が出ています。

 

 

 

歯科で使用するものにも半導体が使われている器材は

多くあります。

 

 

その中でも新規開業時にほとんどの医院が

購入する「オートクレーブ」は

発注しても納期が半年以上先になることも

あるようです。

 

 

 

新規開業ではなくても、買い替えを

考えているならば納期が半年先になることを

頭に入れておく必要があるでしょう。

 

 

修理で対応可能であれば、そちらも検討すると良いですね。

 

 

 

どちらの場合も、購入を検討しているならば

納期が遅いことを考慮して、早めに発注をしましょう。

 

 

 

2020年から続く半導体不足ですが

2022年後半時点で、解消に向かっているとも言われています。

 

 

 

しかし、実際にはまだ納期は安定していません。

 

 

 

余談ですが、歯科ではなく一般的な家庭用でも

給湯器や食洗機が半導体不足の影響を受け

納期が遅くなっています。

 

 

 

新築分譲マンションや大手住宅メーカーでは

在庫を確保できていることも多いようですが

個人で給湯器が故障したから買い替えようと思っても

小さな会社では在庫がなく、給湯器が手に入らない

と言う話をよく耳にします。

 

 

 

本題に戻りますが、歯科医院を開業するにも

リフォームや歯科器材を買い替えるのも

「値上げ」と「納期が遅い」と言うのが現状です。

 

 

 

円安や半導体不足により、世界的に様々な影響が

出ています。

 

 

私たち歯科医院にも大きく関係のあることなので

今回の内容も含めて、歯科医院を開業、経営していく中で

役立ててもらえると良いと思います。

 

伊勢海 信宏

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