患者さんが不安や心配になる行動 その② 〜様子見〜

主訴のある患者さんの口腔内を診ても

特に現状、問題がなさそうな時に

 

「今のところ、問題はなさそうなので

 様子をみましょう

 

と言っていませんか?

 

 

 

実は、この言葉は患者さんを

とっても不安にさせています。

 

 

言葉自体が絶対に言ってはダメな

言葉なわけではありません。

 

 

しかし、言うタイミングをきちんと考えないと

患者さんの不安を煽ったり

クリニックや先生への不信感を

強めてしまうことになります。

 

 

 

例えば、患者さんが

・噛むと痛い感じがする

・時々、ズキズキする

と症状を訴えてきました。

 

 

これに対して先生は

口腔内をチェックしますが

特に現状では問題なさそうだと考えます。

 

 

それは、本当に問題がないのか

見つからないだけなのかもしれません。

 

 

いずれにせよ、先生は問題なく

現段階での治療は必要なし。

経過観察が最善と判断します。

 

 

そこで、患者さんに

「問題はなさそうなので様子をみましょう」と言います。

 

 

冒頭にお伝えした

言ってはいけないワードです。

 

 

これの何がいけないのか?

 

 

では、患者さんの立場で考えてみましょう。

 

 

 

この言葉を言われたときの患者さんは

 

「歯が時々痛むし違和感がある。

問題があると思っているから来たのに

様子をみるで終わらせるなんて!!」

 

と自分の主訴を聞き流されたように感じます。

 

 

 

自分の主訴を聞き流されたら

誰だって良い気はしません。

 

 

これが、大きな不満につながります。

 

 

 

そして、その不満は不信感にも繋がり

他院に転院されてしまうことも。

 

 

更に、転院するだけでは留まりません。

 

 

不満は自分自身の中だけで発散されず、

周囲の人へのクチコミとして

確実に広まっていくでしょう。

 

 

歯科医にとっての様子見(経過観察)は

決して、患者さんを突き放しているわけでも

患者さんの歯がどうでも良いわけではありませんよね。

 

 

しかし、患者さんにとっての様子見は

「放置されている」と捉えられてしまうことが

多いのです。

 

 

実際に、インターネットで

「歯医者 様子見 経過観察」

などのワードで検索してみてください。

 

 

実に多くの不信感や不安を抱えた

患者さんからの質問が知恵袋などのサイトに

投稿されています。

 

 

 

歯科医側からすると必要な経過観察なのに

患者さんに誤解されてしまうのは悲しいですよね。

 

 

 

では、経過観察が最善だと思われる場合

どのようにすれば患者さんを不安にさせずに

伝えることができるのか?

 

 

 

それは、なぜ経過観察が良いのか?

その理由をきちんと患者さんに

分かりやすく説明することです。

 

 

 

「問題なさそう」と言うだけでは

患者さんが不信感を持って当然です。

 

 

例えば、撮影したレントゲンを見せながら

経過観察で良いと思う理由を説明しましょう。

 

 

噛み合わせや歯茎の状態を診て

こういう状態なので、今は何もしなくて

大丈夫だと説明するのも良いでしょう。

 

 

ここで、大事なことは

患者さんが理解し、納得できるように

分かりやすく説明することです。

 

 

 

また、経過観察の理由と今後についても

説明すると良いでしょう。

 

 

その際は、以下の2点を伝えます。

 

 

・今は経過観察で良いが

症状が続くようであれば

被せ物を外したりする治療が必要になること

 

・現時点では、そこまでしなくても良い

と判断したこと

 

 

 

 

 

「そんなに説明しなくても

 経過観察で良いんじゃない?」

 

と思われるかもしれませんが

主訴がある患者さんに対して

 

 

「なんとなく問題ない。大丈夫。」

は先述したような誤解を招きます。

 

 

 

 

加えて、もう1つ。

 

経過観察をする場合であっても

 

「様子をみてみましょう」

「経過観察しましょう」

 

とは言わないことです。

 

 

代わりに、

「メンテナンスの期間を早めて

 1ヶ月〜1ヶ月半後に

再度、チェックしましょう。

 

 

 その時に、状態が良くなっていなければ

 被せ物を外してみるか

レントゲン撮影や検査をしてみましょう。

 

 

その検査では、今は出ていなくても

何か原因が見えてくるかもしれません。」

 

 と言うようにします。

 

 

 

1ヶ月〜1ヶ月半後にもう一度診ることで

患者さんは、この先生はきちんと継続して

対応してくれると感じます。

 

 

 

患者さんは、先生が自分の歯や

お口の健康をしっかりと管理してくれている、

考えてくれていると思うことができます。

 

 

 

先生から見ると問題ないと思う事であっても

患者さんにとっては、大事な自分の健康のことです。

 

 

「大丈夫」一言で済まさずに、

大丈夫と納得できる理由を説明しましょう。

 

 

説明した上で、治療はせずに

様子を診る。

 

 

また、様子をみると伝えて終わりではなく

普段のメンテナンスなどよりも

期間を早めて再チェックする。

 

 

これを実践するだけで

 

「今のところ、問題はなさそうなので

 様子をみましょう」

 

とだけ言われて、診療終了をされるのとは

患者さんの感じ方は、全く変わります。

 

 

患者さんが安心して治療をできると

クリニックや先生を信頼してくれるようになります。

 

 

信頼関係が築かれた患者さんが増えることは

クリニックにとってもプラスでしかありません。

 

 

何気ない一言で、患者さんを不安にしてしまい

不信感を持たれないようにしましょう。

 

 

そのためにも、これまで「様子をみましょう」

とだけお伝えしていたなら

今回のお伝えしたように患者さんにも

お話してみてください。

 

 

患者さんが不安や心配になる行動は

他にもありますので、次回もお伝えします。

 

 

前回

患者さんが不安や心配になる行動 

その① 〜物を落としてしまったとき〜

http://haisyakaigyo.com/?p=8241

 

伊勢海 信宏

次の記事へ!

 

【ステップで学びたい先生へ】

メルマガ登録されると
体系的に学べ、

理解や成長が早くなります。

先生は患者さんの歯の年齢を伝えられますか?


簡単に数値化できるシステムがあります。



 

→歯の年齢診断プロ

 

手間なく売り上げを増やすには待合室動画が必須!
でも、動画に50万や100万も払っていませんか?


今だけのお得な特典があります。詳しくはサイトで。



 

→手間なし動画くん

 

→手間なし動画くん



コスト低く、手間がなく経営効果を出したい。


口コミで100医院以上が参加

地域で1医院限定なので先着順です!



 

→歯科開業医ネットワーク

 

→歯科開業医ネットワーク



開業に不安がある歯科医向け!1日5分読むだけで 開業のスキルが身につく  開業成功ステップ メールレッスン

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

よく読まれている記事