自費件数が多くない人は
自分でも無意識のうちに
何かしら心理的な原因があることが
あります。
原因として、一番多いのが
『高いものを勧めている
感じがして患者さんに悪い。』
『そんなにお金なさそうだし、
高いと思ってしまうかな。』
と、患者さんに対して引け目を
感じていることのです。
その気持ち、わかる!!
と思うのであれば
ここで1つ質問です。
あなたは、何でも安いものを
買いますか。
あながが買った
ダウンのコートはいくらですか?
2万ですか
5万ですか
10万ですか
ちなみに安いのが良いなら
ファッションセンターしまむらなら
7000円ぐらいで
ダウンコートが売られています。
古着屋ならもっと安く。
女性のスーツなら
ハレの日に輝くセレモニースーツ
と言うキャッチコピーで
なんと3点セット9800円で
売っています。
すごく安いですよね。
もし、誰かに
「あなたは、しまむらとユニクロで
全て服を揃えて
文具や生活用は
すべて100円ショップで揃えて
ごはんはタイ米で
鶏肉は安いから外国産で・・・。」
と勝手に決められて
そのような生活をするように
言われたらどう思いますか?。
きっと、ほぼ全員が嫌な気持ちに
なると思います。
別に、なんでも高い物を買うのが
良いと言っている訳ではないですが
他人に価格を縛られているのは
嫌ですよね。
歯科の自費治療も同じです。
患者さんの身なりで
この人はこんなものだろうと
勝手に判断して、自費の説明を
するかしないかを決めてはいけないと
思います。
言葉は悪いですが
確かに見た目で
「この人はお金なさそうだな・・・」
と思う人はいますよね。
しかし、見た目と実際は違うことも
多いです。
それに、いくら見た目を華美に
していても
口腔内を見たらボロボロ。
数十万円もするブランドのバッグを
持ち、メイクもギラギラと常に
しっかりバッチリ!
外見には相当お金をかけている様子の
人なのに、口を開けると
笑えばすぐ見えてしまう小臼歯に
保険の補綴。
歯周病。
前歯のCRは、いつに治療したのか
変色しシェードが全然合っていない。
なんて人も、大勢いますよね。
先進国の中でも、日本人の歯に関する
意識は驚くほど低いです。
欧米では、歯はその人の信用度にも
値します。
歯が綺麗でない人で、仕事の出来る人
はいないとも言われるそうです。
そのため、歯を綺麗に保つことは
良い生活を送るための必須条件です。
なので、子供向けの洋画などを観て
いても、子供のキャラクターで
矯正装置をつけている子が多いです
よね。
それは、歯を矯正して綺麗にすること
が将来のためにも
とても大事だと親も考えているから
歯列矯正するのが、そこまで
特別なことではないのです。
日本では、矯正装置をつけていると
痛みを伴うことも辛いですが
見た目的に、恥ずかしいと
矯正をしない子も多いです。
実際、矯正装置をつけている子が
少ないから
「人と違って恥ずかしい」という
気持ちになってしまいますが
欧米では、そんな恥ずかしさより
大人になって歯が綺麗でないことの
方がよほど重要です。
このような、違いからも
日本人は、洋服や鞄、装飾品などに
お金をかける割に
自分の健康面や自分の身体などに
お金をかけません。
そのため、歯の審美性を求める人が
まだ少ないのが現状です。
しかし、逆を言えば
服装などはそこまでお金をかけて
いなさそうでも
口腔内や健康面をしっかり
綺麗に健康にしている人たちが
いるのも事実です。
このような人たちが補綴治療に
なった際には
きちんと自費治療のコンサルをすると
間違いなく、受け入れてくれる
でしょう。
また、このように本当にデンタルIQ
が高く、審美性だけでなく
歯に対しての、負担も考えて
自費の補綴を入れられる患者さんは
口腔内全体をきちんと考えられて
いるので
一度、自費補綴を入れられると
他の歯に治療が必要になった時にも
また自費治療を希望される傾向に
あります。
いくら、お金を実際に持っていたと
しても、その使い道を服や車、装飾品
にはいくらでも使うけれど
健康面には使わないと言う人も
審美には興味を持って
「他人から見えるところは
真っ白に!!」
なんて人もいます。
実際に
「野球選手の新庄選手のような
歯にしてほしい」
と言う方もいました。
それが悪いと言うわけでは
ありませんし
それで、歯に少しでも関心を持たれた
のであれば
それは良いキッカケだとも思います。
しかし、こう言った他人から
見えるところばかりに
お金をかける人は
自費補綴をしても、
奥歯は見えないから保険で良い。
噛み合わせ云々よりも
見た目が第一で!
と言った、健康面は関係なしと言った
スタンスになりがちです。
そうなると、本来は歯のことを
考えて、臼歯部にも自費補綴を
入れた方が良くても
「そこは見えないから、いらない」
と断られることも・・・
話が少し、逸れてしまいましたが
このように、人の外見だけで
自費をするかしないかは判別できない
ものです。
何に重きを置いていて
何にお金をかけるかは
個人差があり
それを一目見ただけで判断するのは
不可能です。
もし、
「この人はお金があまりなさそう
だし・・・」
なんて、自費のコンサルをするのを
やめるようなことがあれば
それは間違いです。
歯科医師が
先入観で患者さんが
より良い治療を受ける選択肢を
潰してはいけません。
もちろん、自費のコンサルを始めた
途端に、警戒心を露わにする患者さん
もいることでしょう。
確かに、患者さんのそのような表情
を見るのは、こちらも気が引けて
しまいます。
しかし、
まずは自費を絶対にしたくない人
なのか、必要ならば自費もしたい
と言う人なのかを見極めるためにも
ぜひ簡単でも良いので誰にでも
説明する習慣を作りましょう。
次も自費と心理の話をします。
伊勢海 信宏
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