前回の
『来院数が平均的に少ない医院がすべき事』
(http://haisyakaigyo.com/?p=960)
の続きです。
前回、アポが空いている時にすべき事を
3つご紹介しました。
今回は、具体的な行動の
4つ目以降をお伝えしていきます。
④初診患者さんから電話があった時に
アポイントを「どこでも大丈夫」と誘導しない。
これは、前回の
③初診予約はを空いている時間に入れない。
と一緒か?と思われるかもしれませんが
少し違います。
③では、実際に来院された
初診患者さんに空いていると
思わせないようにするためでしたが
今回のものは、電話対応ひとつで
患者さんに空いているクリニックと
思われないようにするための方法です。
初診患者さんから電話があった場合に
「今日、予約を取りたい」
と言われたら、出来る事なら
この様に言ってください。
『今日でしたら、何時と何時だけは
ご予約が空いておりますが
いかがでしょうか?』
と聞くようにします。
決して
『今日は、大体何時でも大丈夫ですよ。』
なんて言わないで下さいね。
こう言ってしまうと
いつでもアポが取れる=暇
と脳内変換され、暗に
「うちは流行ってませんよ。」
と言っている様な感じです。
したがって、もし本当は大体の時間が
空いていたとしても
こちらから候補を出して
その時間『だけ』空いている
他の時間は予約があると
思われるようにした方が良いでしょう。
⑤ユニットが数台ある場合は手前からお通しする。
空いているのに入り口から遠いユニットに
患者さんを通さないようにしましょう。
個室や半個室で奥が見えなければ
より意味があります。
パチンコ屋で店の一番奥だけ
出玉がたくさんで
入り口付近は全く当たっていなければ
お客さんは
「このお店は、あまり当たらない店かも」
と思ってしまいます。
逆に入り口付近の、通りから見える所だけ
出玉が多ければ、それだけで
「このお店、よく当たるのかな」
と思われます。
レセプト枚数を上げるためには
初診患者の獲得は必至です。
そのためには、空いていて人気がない
クリニックと思われないようにする必要があります。
前回と今回でお伝えした5つのポイントは
既存患者さんもそうですが
初診患者さん、また初診患者さんに
なり得る人たちへのアピールです。
細かい事かもしれませんが
細かい事をコツコツやった先に
患者さんで溢れる歯科医院が生まれます。
今は、患者さんが少ないと
悩まれているかもしれませんが
きちんと、すべきことをして行けば
必ず結果として表れてきます。
そのためには、戦略が必要です。
悩みを抱えている時には
胡散臭いセミナーなどで
「これだけで、年収1億円に!」
なんて謳い文句が飛び込んできたりします。
そして、それらで言われるのは
派手な内容の戦略です。
高い広告費をかけて、目立たせる
高い自費治療を売りにする
最新設備に投資し、売りにする
などなど・・・
どれも、確かにイメージを
一新しそうな感じがありますし
派手な感じで、改革戦略!!という
気にはなります。
しかし、こんな戦略を実行するには
リスクも伴います。
そして、もしそれで集患できたとしても
中身が伴っていないと
結局、その人気は一過性のものとなり
費用をかけたのに長続きはしなかった
なんて残念なことになってしまいます。
アポイントが空いていて
初診患者さんが少ない
という時に、何かガラッと
状況が変わるように願うのは当然です。
しかし、歯科医院経営というのは
宝くじの様に一発逆転なんて必殺技はありません。
また、そんなものに人生を託すのは
運否天賦に任せるのと一緒です。
天に任せるのではなく
一発逆転を夢見てギャンブラーになるのではなく
自分の実力で引き寄せましょう。
そのためには、地味だと思えることでも
出来ることから実行して下さい。
派手な戦略では、本当か嘘か
「一ヶ月で初診患者さんが
50人は増えます!」
と謳われているかもしれません。
私が今回、お伝えしたポイント5つでは
一ヶ月では、もしかすると初診患者さんが
5人増えるだけかもしれません。
しかし、こんな細かいことでも
確実に続けて行けば
着実に患者さんは増えていきます。
そして、このようなことでも
真面目に取り組むことで
ここに書いていないようなことに
自分たちで気づくこともあると思います。
自分も含め、スタッフたちも
どうすれば患者さんが増えるのか
考えられるようになることで
その増患は、一過性のものではなくなるでしょう。
そうなれば、怪しいセミナーで
紹介されるコストのかかる一過性の方法より
余程効果がありますし
また、自分達で頑張った結果として
初診患者さんが増えたという
実感と達成感があります。
この達成感は、何も大きなことを
したから得られるものではなく
日常的に行うことは
些細なことでも
結果となって表れてくれることから
得られるものです。
開業当初から、ずっと患者さんで
溢れる歯科医院を経営できる人は
少ないと思います。
多くは、開業直後に初診を獲得できずに悩み
また、開業直後はうまく集患できていたのが
開業半年ほどして、開業時に初診で
通院していた患者さんたちが
治療を終了していくと
そこから新たな患者さんが増えなくなってしまった・・・
など。パターンはいろいろとあります。
しかし、どのパターンの場合でも
小さなことですが、まずはやれることから
実践してみて下さい。
少しずつでも、成果が出るはずです。
伊勢海 信宏
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